R-GROUPはなぜアンケートを重視するのか

ここ5年ほど続けられている「カスタマーボイス」のアンケートアップのほかにも、2014年の3月ごろから、総合サイトでアンケートのピックアップが行われるようになった。毎日毎時聞き込みなどを通じてお客様から寄せられるアンケートのうち、とくに特徴的なご評価をいただいたものについて即時アップし、お客様のキャスト選びの参考に供しようという取り組みが行われている。
なぜアンケートを重視するのか、またこうした即時アップの取り組みをなぜ重視するのか、丹羽統括に聞いた。
(聞き手:事務局)

久しぶりのインタビューになります。
丹羽:はい。よろしくお願いいたします。
最近、総合サイトでどんどんアンケートをアップするという取り組みをやっていますね。
丹羽:お客様アンケートの即時アップの取り組みは、もともとR-GROUPが重視して取り組んできた課題で、各店舗のキャストページに「カスタマーボイス」として毎日アップしています。

上がってこられたお客様にスタッフが一人ひとりアンケートのお願いをして、また聞き込みなどをして「本当にご満足いただけたか?」「キャストサービスは十分なものであったかどうか」を点検しているわけですね。
その内容を即時WEBサイトにアップする。この取り組み自体は、もう5年以上やっています。
それは携帯版のサイトでも見られるのですか?
丹羽:もちろん、見ることができます。在籍の長いキャストさんのアンケートは膨大な数になっていますけどね(笑)。
少しいじわるな質問になるのですが「いいアンケートだけを載せて、悪いアンケートは隠す」というようなことはしていませんか?
丹羽:お客様目線から見て当然の質問ですね。
でも、それはないです。というよりも、いわゆる「悪いアンケート」というのは、まぁ手前味噌な話になりますけども、まずわれわれの場合出ないのです。

もちろんタイプが合わなかったとか、そういうのはあるにしても、サービスがよくなかったとか、いわゆるキャストが提供する商品であるソープランドサービスについて「値段相応の価値がなかった」というクレームはまずありません。

もし、実際にそんなアンケートが上がってきたらその時点で接客停止です。
本当ですか。
丹羽:本当です。
「一生懸命やっているがサービスが足りない」。これは討論と再講習の対象です。
「やる気が感じられない」「手を抜いている」。これは叱責と、ほとんどの場合解雇の対象です。
厳しいですね。
丹羽:ぜんぜん厳しくないですよ、お客様から頂いている料金を考えれば当然です。手抜きしてクレームを出したキャストに「次はがんばろうね」というのは、R-GROUPの場合、ないです。「辞めなさい」しかありません。

まあ、そんなキャストはそもそもいませんけどね。
本当に、そういうキャストさんはいませんか?
丹羽:いないですね。
まず献身的にサービスできないような性格に難のある方は面接で採用されませんし、講習では先生が全人格をかけて指導しますから、そんなダラけた要素は、そもそも入り込む余地がありません。

たとえそのキャストに問題があっても、お客様の前に出る前には、世界観が変わるくらい徹底的に鍛えなおされます。
それでもクレームが出た場合はどうなるのですか。
丹羽:その場合は、さきほども言ったようにいったん接客を停止して指導と討論の対象とします。もちろんお客様には返金も含めて対応させていただいています。
返金ということですか。
丹羽:ご満足を提供するのが私どもの仕事ですから、そうでない場合は返金が相当だと考えています。キャストの出したクレームは直接的には本人に対する指導叱責の対象ですが、根本的にはわれわれ会社側の指導責任にあるという考え方です。
次回の割引券をくれるお店もありますが。
丹羽:それもひとつのやり方かもしれませんが、お客様の立場に立って考えてみてください。嫌な思いをしたお店に、次回割引があるからといってまた行こうと思いますか?

不十分な接客であってもその日はカネを取る。もう一度来てくれたら、そのときは安くする。だからもう一度来てくれ。

こういう考え方は、私どもは採用していません。お客様の気持ちを考えればサービス業はやはり「提供する価値」の対価をその時限りのものとして考える必要があると思います。あるかも知れない未来の価値への対価を求めるのは、間違っていると思います。