博多=中州ビィラリック、140分10万円の店
10万という値段設定をするのは、この業界にあって大変勇気のいることであると感じている。生半可な決意や主観主義丸出しの思い込みでは、10万という値段設定で顧客を繋ぎとめることは難しいものである。もともと風俗遊びなどというものは、昔から一回につき3万程度のものと相場が決まっている。そこへさまざまなオプションや付加価値をつけて高く売ろうとするわけであるが、それもせいぜい10万が限度であろう。
その10万への挑戦を果敢に行なっているグループが福岡にある東京ビィグループ(TBG)である。
まず、グループ店の構成を眺めてみよう。
最上位店のビィラリックは140分100,000円、110分75,000円、80分50,000円。
次にビィと櫻家(さくらや)がそれぞれ120分65,000円、80分45,000円、65分32,000円。このうちビィがグループ全体の「本店」という位置づけである。
廉価店としてベイビービィがあり、110分50,000円、90分40,000円、70分30,000円。
なお沖縄に支店としてビィ沖縄があり、こちらは110分31,000円、90分26,000円、70分21,000円、50分16,000円と、現地の相場に合わせた“沖縄価格”になっている。
110-120分あたりの金額に計算し直すと、おおむね
75000(ビィラリック=貴公子)
↓
65000(ビィ本店=ロイヤル・ルネッサンス)
↓
50000(ベイビービィ=ティファニー)
↓
31000(ビィ沖縄=金津でいえば大衆〜中級店)
となる。
なお、メンバー割引やフリー割引などの類はなく、一律この料金であり、グループ全体がS着店になる。そういう意味においてグループ全体がNSのジョイグループと値段設定的にも理念的にも張り合っており、
NS高級のジョイ
S着高級のビィ
といった感じである。正確ではないが、グループとしてはジョイの方が古いので、NSのジョイをビィがS着で追いかけているという構図か?コンパニオンの補充には成功しているようでもあり、また勢いもある。2007年11月には本店のビィクラスの高級店「きんぎょ」をオープンさせる予定である。
各店舗のキャッチフレーズを見てみる。
ビィラリック:TBGの特別室。最高峰として
本店ビィ:西日本最高の高級店となる為に努力し続けます
櫻家:ビィの別館。Neo遊郭
ベイビービィ:上質なサービスを持つ小さな高級店
ビィ沖縄:本館・新館・別館3店舗。他を圧倒する集客力
いずれも「高級」を標榜しつつ健闘しているように見えるが、肝心なことは、S着でどこまで勝負できるのか?という点であろう。しかも中州にはもともとNSの高級店グループが存在しており、また多くのソープランドがひしめいている競合区である。S着高級店が定着する条件を、このグループの中に見出していくことが出来れば、経費をかけた観察の意味もあるというものである。
■箱について
中州はまだまだ新規オープンの許可が出る地域ということもあり、数年前のマンゾクビルのほか、このグループのビィラリックのほか、ダイアナグループのダイアナXなども入居している「manman中州」というビルが新しくキレイである。
ビィラリックそのものは待合室にカウンターがあり、カウンターに向かうかたちで大きめのシングルソファ(coach製であった)が3つ。ここに客が座ることになる。背後にも大きめの3人がけくらいのソファがひとつ。
接客部屋は、大きめのダブルベッド・ソファのほかドリンクをつくるミニバーのようなものもある。部屋のなかにトイレもあり、考えられる限りゆったりとした、それ相当のカネをかけた造りではある。ただ、部屋が広い分、空調は難しそうであった。
■男子の接客について
客との会話=和む感覚はまったくない。能面のような男が慇懃に振舞うばかりで、なにか怒られているかのような感覚に陥る。どのスタッフにも笑顔がまったくなく、まじめにやっているのはわかるが、肩が凝るという感じである。「高級であらねば・・」という気持ちが先走って実際にどうしていいかわからないというところではないかと思う。こういうとき、高級なホテルや高級な場所に出入りした経験が生きるのではないかと思う。
待合室に香を焚くなどリラクゼーションを意識しているようにも見えるが、その一方で「行ってらっしゃいませ!」と怒鳴って唱和する、まるで艶グループのような案内のしかたもする。これはそぐわないのではないかという気がする。
あがり接客はなかった。お茶も出さない。直帰りであった。これはジョイグループも同様である。
■女子の接客について(長瀬夕香)
献身的でもあり、即ベッド中のアナル舐めも含め、とことんサービスするという姿勢であった。マットは断ったが最後までやりたがっていた。椅子ローションは「足ツボ」「くぐり」なども含む古典的なものであり、よく練習しているようであった。経験は2年といっていた。
受け身も攻めも、また古典的なソープの仕事もできるというのが、この子の強みであると感じた。このグループ自体が講習をしっかり考えており、通常未経験の女の子で3日間、経験者でも2日間はかならずやるという。この点はしっかりしていると思う。
結論的に感じたことは、2つ。
ひとつは、いい女が集まって、いい内容のエロスが提供できれば、S着だろうが10万だろうが顧客はあるということである。現時点においては金津園の高級店でS着専門は難しいだろうが、展望はあるということ。
もうひとつは、たとえいい女であっても、ソープランドである以上、ソープランドの基礎的なサービスが出来るということが非常に大切になるということである。
東京の高級店(ピカソなど)と比べると、ビィグループはこの点が強みではないかと思う。東京の場合、徹頭徹尾見たくれ重視になっていて、「マットなどできなくてよい」と、端から教えない姿勢をとっている。これが結局のところ、吉原衰退の一因ではないかと思えてきた。
なお、本店ビィを含むビィグループは、以前は「バカラ」「バカラグループ」と称していた。これがフランスのクリスタルグラスメーカー「Baccarat」社のパクリであるとクレームがつき、改名したそうである。金津園にも「カルチェ」がブランド「Cartier」からクレームがついて「セントレア」に改名した例がある。
【DETA】
TOKYO B GROUP(TBG)
http://tbg-co.jp/
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