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【なぜマティーニは流行らないか?】
何が悪いというわけではないが、一度行っただけで、「次はないだろう・・」と思う店がある。マティーニがまさにそういう店である。 店につくと、5〜6人の男子スタッフがいて、一様に迎えてはくれるのだが、みな腰が高い。膝をつくとか、相手の視線の下に入るなどという思想は、はなから持ち合わせていない様子である。礼節にみちた笑顔もない。慇懃に挨拶しているが、私には「あーい、いらっしゃーい」としか聞こえない。フロントは事務仕事に忙しいのか、目の前を通っても顔もあげない。 待合室。大きめのテレビからは高校野球の放送が甲高く聞こえてくる。やかましい。水槽には熱帯魚?が泳いでいる。飲み物はメニューからの注文である。こういう店に行ったときには、かならず熱い日本茶を頼むことにしている。アイスコーヒーやコーラを淹れるのに技術や心はとくに要らないが、日本茶を点てるには、それ相当の経験と真心がいるものだ。期待はしていなかったが、果たして出てきたのは、「色のついたお湯」であった。 ボーイらしき男が入ってきた。髪が伸びてだらしがなく、全体に品がない。いやだなぁ・・と思っていたが、相手は写真を4枚もち、堰を切ったように喋りだす。まず写真を2枚出して、総額6万円のキャンペーン価格ですとこの2枚のなかから選んでいただきますという。ホームページでは、総額8万円のところキャンペーン中につき、指名がなければ2万円引きの総額6万円で案内すると打ち出してあったのである。正規のお値段出していただけるんでしたら、こちらの2枚の女の子から選べます・・という。 >6万円の女の子は、はっきり言ってうちの店のなかでも20人中15位とか16位とかのレベルの女の子なんです。 「20人中15位とか16位とかのレベルの女の子」・・・店の立場でこういう言い方はないだろう。 キャストの接客は、愛想もなにもなかった。顔が合った瞬間に笑顔の出ない人は、接客向きではないとつくづく思う。ベッドはマグロ。マットは手抜き、椅子なし。何より、即尺なしの「即ベッド」であった。夏場だからか・・・? 上がり部屋。といっても案内前の待合室である。座った場所も一緒。ほかに客らしき姿もない。 かつて雄琴のフォーナインでかなり突っ込んだ聞き込みを受けたことがあった。そこそこ自信のある女の子であったろうに、「お気づきの点はないか、本当にないか・・」と食い下がって聞いてくるスタッフがいた。サービスは申し分なかったのであるが、実は、臭いがきつかったのである。しかし、こういう臭いに関する苦情は言いにくいものであるから、黙っていた。うるさくない程度に、しかし顧客満足度(CS)へのこだわりをもって聞き込みをするスタッフに根負けして、「最高の満足を追及するというお店の姿勢に敬意を表する意味で・・」と前置きして、臭かったと苦情を述べた。 帰りは、品のないボーイ氏が上野駅まで送ってくれた。気が短いのか、前の車にクラクションを鳴らしたりしていた。 【DETA】 |