路線的な取り組みの概況とわれわれの決意 |
■ソープランドの営業において必要な4要素■
@女の子を集めること。
Aホステスの教育をしっかりすること。
B宣伝を強くすること。とくにネットと雑誌。
C男子の接客をしっかりさせること。
この4つの繰り返しの中に、「安定した店舗営業」は実現されるということである。あるいは、この4つをそれぞれ意識的かつビジネスティックに追求することが、日常的な営業課題であり、われわれの日常的な任務ということになる。
それぞれ具体的に検討してみよう。
@女の子を集めること
「女の子を集める」といったときの核心的な課題は、まずもって女子スタッフの入店ルートを確立するということと、そのルートから意識的に間断なく新人を入店させるということである。女の子がいなければ商売ができない。したがって、女の子集めに勝利することが、まずもってソープランド営業必勝の前提となる。またそれを単発で考えるのではなく、間断なく続くシステムとして考えるということである。
かつては、「いつあるかわからない面接を待つ」という姿勢に終始していたか、あるいは「そのうちあるだろう」というような極めて消極的=受動的な態度で考えられていたといってよい。主としたターゲットは、漫遊記やヘブンを見て応募してくる(他風俗経験者も含む)東海地方の女の子か、金津からの移籍組であった。こうした女の子をターゲットとした場合、当然にも他店との条件の差別化、手取り額・勤務条件その他の雇用条件の緩和が必須の課題となる。JBGの「出勤自由で手取りがいい」に典型的な、勤務条件のハードルを下げると同時に手取り額をアップするというやり方を取らざるをえない。あるいは、そこを最大のセールスポイントにするほかない。(アーバンマキシムの「集客率抜群で手取り最上級」も同様。)
ただ、手取り額を上げれば当然にも粗利が減るのであって、手取りが高額であることを女の子集めの武器とすることは、言うまでもなくつねに売上減退の危機をもたらすことになる。平均客数800本の店なら単純に考えて手取りが5000円違えば1ヶ月400万、年間4800万違ってくるのである。2年で1億近いカネを失うことになる。それが4店舗5店舗あればどうなるか、ということである。
手取りがいいということは、働く女の子にとっては大変魅力的ではあるが、経営側からすればその被害は甚大であり、はなはだしい機会損失といわねばならない。こうしたやり方で女の子を集めなければならないこと自体、店舗運営の観点からすれば、戦略的敗北というべきである。実際、手取りを上げて利益誘導すれば女の子が集まるのは事実であるが、他店との「女の子の取り合い」のなかで利益誘導が激化すれば、それだけ自社の粗利は減退していくのであり、利益誘導で女の子を集めようとすることは、いわば自分で自分の首を絞めているようなものなのである。在籍の多さという現象だけをとらえればJBGの戦略があるいは成功しているようにも見えるが、経営実態は「原価割れ」であったとしてもおかしくない。
人材確保に、もっとも効果的なのはJBGのような利益誘導ではなく、やはり徹底した理想の共有である。古来、人間をもっとも強固に結びつけてきたものはカネでも物でも利益誘導でもなく、高邁な理想であった。政治の世界であれ、経済界であれ、あるいは自然の脅威に立ち向かうムラ共同体であれ、理想をともにすればこそ、人間はともに手を携え、困難を乗り越え、大きな力を発揮してきたのである。間違ってもカネでつられて人間の歴史が刻まれてきたのではない。会社という共同体にしても同様である。強い会社には必ず社員が誇りとする理想がある。この理想をこそ、人がそこに集う根拠とするべきなのである。このことは、R-GROUPのホームページを見た応募者がこのかん「ここなら間違いないと思った」とか「いちばんしっかりしていると思った」と声を寄せているのを見ても明らかではないだろうか。
はじめまして。ソープで働こうと思い、らぶぼにーたでRグループさんを知りました。
働くならソープ本来の仕事をしっかり覚えたいですし、Rグループさんのソープのお仕事に対する考え方にとても共感いたしました。一流のソープ嬢になって成功したいので、勇気を出して応募させていただきました。
(2007年11月26日)よくサイトを拝見しますが、講習や貴社の路線やビジネスなど、プロ意識が高さにはいつ見ても感動します。こうした所で働きたいものです。きちんと体型を絞ってから、応募します。様々なことをお教えいただいて、本当にありがとうございました。
(2008年2月23日)情報誌を見る癖がついてたのでいつものように見てたら貴社の広告を見て、感動してしまいました!
でも今のままの容姿じゃ自信ないのでやっぱり絞って面接したほうが良いですか?二十歳・沖縄(2008年1月21日 17:10)はじめまして、愛知県に住む22歳のハルです。ネットでそちらのお店のHPを拝見させていただきました。
他のお店に比べ、会社の概念がはっきり分かり、理想的なお店だと感じました。
(2008年1月21日)御社の考え方を見て、ここなら同じ風俗をやるのでも勉強になって、お金はもちろん、人生の糧にもなると感じました。(2008年2月26日)
また一方で、年齢的な問題や事情で働けないにもかかわらず、R-GROUPの考え方に感動した女の子がその思いをただ伝えたくてメールしてきた例も多い。
サイトを見せて頂きました。ソープに対する価値観が吹き飛びました!
お客様から高額なお金を頂くのですから、 お客様が満足されるサービスを提供する。当たり前のことが東京では成り立っていません。私は事情により8月中しか働けなくて時間がないので応募できないですが、感銘を受けましたのでメール致しました。(サイト「らぶぼにーた」経由のWEBメール)私も吉原でソープのお仕事をしています。
今までこの仕事に自信が持てませんでしたがR-GROUP様のサイトを見つけ読ませて頂き考え方が変わりました。
私も1番始めのお店が貴店みたいだったら良かったと思いました。
これからも頑張って下さい。(2007年9月12日)
こうした声は未成年者からも届いている。
今年の1月まで、高級店と分類される店舗に在籍していましたが、今は新しい職場を探しています。
以前の職場で耳にすることも多かった貴店に興味があり、貴店のHPからリクルート情報を拝見しました。
ソープランドの求人とは思えない文章、経営哲学に感銘を受け、メールを送らせていただきました。
自分がする仕事に自信を持ちたい、人間的にも、女性としても成長していきたいと考えているので、貴店のようなしっかりとした理念のもと経営を行っているお店で、自分を磨いていきたいと思いました。
ですが、当方は今年19歳です。現在18歳では、やはり雇っていただくことは不可能でしょうか…。
お忙しいところ誠に恐縮ですが、お返事いただけたら幸いです。(2008年3月3日)
理想を語り、勝利を共有しようと呼びかけることは、働こうとする女の子にもこうした感動を呼び起こすのである。このような次元の高い心に呼びかけて会社を作っていくことが大切なのだと考える。
また、こうした求人のあり方は、入店後の指導・教育を非常にやりやすくする。ソープ嬢としての理想やその考え方があらかじめ働く基礎としてインストールされているから、教育方針の機軸となる考え方や店長の言葉もまた、ストレートに入っていくのである(もちろんそういう例ばかりではないが基本ラインとしてそういう基礎はある)。
理想を語って呼びかける→共鳴した女の子が入店する→プロのソープ嬢として頑張る→成功して卒業していく。こういうサイクルこそが理想である。
利益誘導する→カネに釣られて入店する→カネ勘定で仕事を考える→・・・こうしたサイクルの先に、われわれが理想とする店舗の姿はない。
女の子一人ひとりの個別的な事情はケースバイケースで考えるにしても、会社総体としては、こうした考え方でいくべきである。
さて、「現段階」と「2005年下半期の方針」以降、求人についてのわれわれの今日的な考え方は、通達「求人に関する基本的な考え方」(2006.7.27)に整理されているが、そこで提起された「リクルート商品」について、ここであらためて考えてみたい。
今、問題としているのは「女の子を集める」という課題であるが、この「女の子を集める」という言葉自体が今日的には正確とはいえない、きわめて時代錯誤的な言葉になっているということに、まずは思いを致す必要があると考えている。
というのは、われわれは普通当たり前のように「女の子を集める」という言葉を使っているが、実際にはそれは事の一面をとらえた言い方でしかないということなのだ。むしろ逆に「女の子が集まってくる」とか「女の子がR-GROUPを選んで応募してくる」といったほうが、正確なのである。つまり、主観的には「女の子を集める」で間違いないのだが、客観的には「女の子が集まってくる」のであり、「女の子を集める」ためには「女の子が集まってくる」ようにすることが当然にも必要不可欠だということである。どうしたら「女の子を集める」ことができるかと問題をたてるのではなく、どうしたら「女の子が集まってくるか」と問題を立てて考えたほうが道理に叶っているということなのだ。上記JBGの利益誘導もひとつの方法であり、またわれわれ流の理想を鼓舞するやり方も方法のひとつであるが、よりビジネスティックな位相でものごとを考えて、われわれの労働商品を女の子に買ってもらうという視点を、ここでぜひとも持ちたいと思うのである。その意味において、女の子はわれわれの労働商品を買っていただく顧客である。顧客である女の子にR-GROUPの労働商品を買ってもらうということだ。
いま仮に、風俗店と女の子との間で雇用という商品を売買する“市場”があると思い浮かべてみよ。通常、それは女の子の労働力商品を売買するものとして考えられ、女の子は労働力の売り手、店舗は買い手とされる。女の子は自らの労働力商品をもっとも高く買ってくれる店舗との売買を望む。通常の労働力市場の理解でいくと、そうなるであろう。しかし、実際に今現在、風俗店と風俗で働こうとする女の子との間に起こっているのはむしろまったく逆で、市場で売られているのは女の子の労働力ではなく、反対に店舗のリクルート商品なのではないかということなのだ。求人誌・ホームページその他を通じて、店舗は自社の女の子向け「リクルート商品」を市場で売りに出す。そして女の子は応募というかたちでそれを買いつけるということなのではないか、ということである。そこにおいて主客は完全に逆転している。女の子は売り手ではなく買い手、店舗は買い手ではなく「リクルート商品」の完全なる売り手ということなのだ。
そうした理解で求人を考えたとき、店舗がやるべきことは、市場において「いいお店ですよ」「稼げますよ」と声高に叫ぶことでも地味に座っていることでもなく、旗幟鮮明で魅力的な「リクルート商品」をいかに用意するかということではないかと思うのである。
「1日10万10日で100万!短期お稼ぎツアー」は、ある程度そうした意識で打ち出された方針であるが、こうした考え方はすでに他風俗他店舗も意識的に始めている。下図は福岡の求人誌に掲載された名古屋ヘルスの求人広告である。
さて、自社のリクルート商品のシェアを拡大すると考えたとき、その対象となるフィールドは当然にも日本全国になる。漫遊記やヘブン経由の女の子や金津からの移籍組に頼らず、求人対象を日本全国に広く求めたことの効用については、これまでにもくり返し確認してきた。
応募の水路は、われわれの場合、かつてはヘブンなどの風俗雑誌を見て応募してくる金津内移籍経験者やヘルス経験者に無自覚的に求めてきたものを、2004年秋から2005年初頭にかけて、はっきりと「募集対象を素人も含めた全国に広げると同時に、インターネットの全社会的広がりという情勢に鑑み、HPを通じた求人に力を入れる」という方針に転換した。
つまり、これまで雑誌などの固定的な媒体に頼って応募を待つという姿勢であったものから、インターネットを駆使して積極的にネットの海に打って出るという姿勢に転換したということである。漁にたとえていうならば、これまでは定置網にかかる魚をじっと待っていたあり方を変え、はえ縄漁のようにネットの海を動き回り、あるいはより広大な対象海域に投網をなげて魚を一挙に捕獲するというやり方にしたということである。
対象となる女の子が存在する領域を「海」とたとえるならば、定置網からはえ縄漁への転換が、「陸(おか)」とたとえるならば、R-GROUPへ至る川の流れ=水路を、全国津々浦々に灌漑工事のようにつくりあげ、はりめぐらせるという発想の転換が必要なのである。 この「はえ縄漁」もしくは「水路建設」は、雑誌・WEBなどのメディアを利用するという位相と、地域別という位相、対象とする女の子の職種別という3つの位相において分析され用意されなければならない。
「求人に関する基本的な考え方」(2006.7.27)
こうした「全国戦略」を力強く推しすすめた結果、実際にも現在R-GROUPの総在籍数80名余のうち50パーセント以上を地方からの赴任組が占めるという状態になっている。今後も地元の女の子が半分、あとの半分が全国から入れ替わり立ちかわり次々と入店しているという状態が理想的であろう。東海地方の客層にとって、全国からの赴任組は新鮮であり、興味の湧く対象でもあり、それ自身集客力をもつ魅力ある商品となっている。この方針は今後も堅持していきたい。
総じてわれわれは求人という課題において、全国を対象に、理念を高々とかかげ、求人市場において自社リクルート商品の継続的なシェア拡大を目指すという方向性でものごとを考えていくことが必要だということである。その結果として女子スタッフの入店ルートを確立するということと、そのルートから意識的に間断なく新人を入店させるという課題をやり抜いていくことである。ただ、こうした考え方はしかし、各店舗の責任者の個別の努力を排除するものではない。これまで、店長の人脈や交際範囲のなかで多くの有望な女の子が輩出されてきたことも事実であり、こうした独自の努力は当然にも継続されていかなければならない。風俗嬢の“お友達ネットワーク”に依拠した評判=噂の人為的創出という契機も重視していくことである。