丹羽R-GROUP事務局統括に聞く

「頑張りたい気持ち」に訴える

R-GROUP的な求人の論理についてですが、タイトルにある「頑張りたい気持ちに訴える」というのは、具体的にはどういうことを言っているのでしょうか。
丹羽:一言でいえば、自分自身の未来のために稼ぎたい!未来に投資したい!という気持ちに訴えるということです。あくまでも自分のために頑張るということを重視しているということですね。
人のためとか、誰かのためとかじゃない。自分のためです。

今、いろいろな風俗店の求人ホームページを見ると「仕事は楽」で「給料が高く」て「縛りがない」というような言葉があふれています。自由気ままに楽に稼げる、それが風俗だ、ソープランドだというのですね。

でも、実際にはそんなことはありません。仕事は決して楽ではありませんし、サービスが評価されないと人気も出ず、高いお給料もいただけません。正直、非常に厳しい世界です。しかし、その厳しさをあえて受けて立って頑張りたいと思うキャストさんもたくさんいます。

「楽に稼げる」と書けばキャストさんがたくさん集まると多くの風俗店が考えるように、たしかに楽して稼ぎたいと思うのも人間です。
しかし一方で、厳しくとも自分自身と闘って勝利をつかみたいと真剣に考えるのも人間ではないでしょうか。
私たちは、後者の気持ちを大切にしていきたいと考えているのです。「頑張りたい気持ち」に訴えるというのは、そういうことです。
そうは言っても風俗で働きたいと考える女性のなかには、楽に稼ぎたいとか贅沢したいと考える人も実際には多いのではないですか?
丹羽:主観的にそういう気分があることを否定はしません。しかし、実際に楽じゃないということは、働いているキャストさん自身がいちばん感じていることなんです。女性の生涯賃金と風俗で働ける期間を考えると、そうのんびりもしていられないはずなんです。
景気よく始まったアベノミスクだって早晩破綻すると言われていますが、これからの世の中だってどうなるかわかりません。そんな時代に、身を削って頑張ることの意味を、しっかりと噛みしめる必要があると思います。

たくさん稼げばブランド品がいっぱい買える!といった内容の風俗勧誘がいまだに多い業界ですけどね。風俗業界はブランド品の販促装置という位置づけですか?と一度聞いてみたいですね(笑)。

(聞き手:事務局)