丹羽R-GROUP事務局統括に聞く

「キャストはタレントではない」(2)

タレントといえば、AVタレントさんについてはどうですか?
丹羽:かつては、いずれのお店様にかぎらず、AVに出演歴のあるキャストさんを「AVタレント・AV嬢」として売り出すという傾向がありました。R-GROUPでも、やったことがあります。
最近はあまり見かけませんね。
丹羽:はい、でも考えてみればAVと言っても一本出ればAV嬢ということになるわけです。
Wikipediaによれば
「現在、一説には6000 - 8000人のAV女優がおり、また一説にはAVの誕生よりほぼ30年を経た2011年現在、延べ20万人にものぼる」
そうです。
今さらAVに出たからといって希少価値があるということでもなくなってきているのではないでしょうか。
むしろ「業界なれ」していると受け取られる可能性のほうが高いと思います。面接や応募の際に「AVタレントです」とか「どこそこのプロダクションに所属している」とアピールしてくる方がいるのですが、R-GROUPの場合はそういう方は、だいたい書類選考で落ちることが多いですね。
厳しいですね。
丹羽:面接でお会いすると非常に感じることなのですが、「プロダクションに所属」していることをアピールする方の場合、一言でいうと、鼻につくくらいものすごく芸能人気取りなんですね。
本来面接というのは、仕事を求め、当該会社への帰属を求めて受けに来るのが本筋であり、礼儀です。
ところが、こういった方の場合プロダクションへの帰属意識が強いというか、「プロダクションに所属しているタレントである私」というものがとにかく意識の中心にあるのです。「プロダクションに所属している私」があなたの店で働いてあげます・・くらいのいきおいなんですね(笑)。
しかしながら、私どもとしては「結構です。所属のプロダクション様からお仕事をもらってください」というほかないわけですね。
プロダクションと言っても芸能大手ではないでしょう。
丹羽:プロダクションという語感に酔ってしまうのかも知れませんね。本人の責任というより、勘違いというか、まわりの大人がそうさせたということもあるのではないでしょうか。
そうですね。
丹羽:経験のあるお客様も多いと思うのですが、中途半端にタレント意識が強かったり、チヤホヤされてきたキャストさんというのは、本人の性格もありますが、じっさいには接客人としては課題山積であることが多いというのが実感ですね。