いつまでも初心を忘れない

お客様はキャストの"慣れ"と"自信"を不快に思う

初心忘るべからずとは、誰もが知っている言葉である。

「慣れ」からくる慢心を戒める言葉であり、どの世界においてもそう言われる。

誰もが知っている。そして、その通りだとも思う。

だけど、みんなそのうち忘れてしまうのである。

特に、おおく技術的な分野での"慣れ"が、慢心をもたらす。

デビューしたてのころは、

「こんなつたない私で本当に満足してもらえるだろうか・・」

と不安で不安でしかたなかった。

アンケートを見て、評価が低いと涙さえしていた。

ところが一年も経つと、そんな初心は忘れ、慣れた手順で規定サービスを淡々とこなす。

いわゆるベテランになってしまうのである。

ベテランになると、ある種の"自信"さえ出てくる。

評価のバイアスはある程度あるにしても、一定以上の評価をとれると分かっているからである。

しかし、こうした"慣れ"や"自信"は、顧客側からすると、たいへん不快である。

どうですか、私マットうまいでしょう。

イス洗いでこんな技ができるのは、この店で私くらいなんですよ。

こんな雰囲気が伝わってくるベテランほど不快なものはない。

そう、それは「自信」なのではない。慢心なのである。

慢心が生まれると概して仕事は雑になる。工場作業でも慣れたころにケガをするのは、仕事が雑になるからだ。

雑とも思える小馴れたサービスを受け、「私は仕事ができる」というような空気を出された日には、しらけて帰りたくなる。

どうか覚えておいてほしい。

お客様は

「慣れて熟練した技」

を求めているのではありません。

「喜んでもらいたい!」

という気持ちに導かれて繰り出される丁寧なサービス

を求めているのです。

常に

「ご満足いただけているだろうか」

と心配しながら、客側と呼吸するキャストとの一体感を求めているのです。

 

昨今、風俗の世界においては、新人に人気が集中し、ベテランに人気が集まらない。

それは、間違いなく初心を忘れたベテラン側に原因があるのです。

初心を忘れず、何年経っても常にデビューした日に立ち返って、目の前のお客様と向き合うこと。それが、売れ続ける道=Successへの道なのだということを、覚えておいてください。

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